私の食育日記 砂糖の種類と使い分け【JAコラム】
食育インストラクター●岡村麻純
幼児食の味付けは薄めを目指していますが、苦手な野菜は甘めに煮たり、お砂糖の味付けで苦味のある物にもチャレンジしてみたり、必要なときには子どもが大好きな甘さに頼りながら食事を作っています。
そこで、味に敏感な子どものためにも、砂糖は何種類かを使い分けています。上白糖、三温糖、黒砂糖、メープルシュガー、ざらめ、グラニュー糖。これらは全て砂糖ですが、甘味、味、溶け具合など、違いがあります。
お砂糖の原料は、サトウキビやテンサイです。砂糖は、原料の糖蜜を分離して、ショ糖だけを結晶化し精製して作られる精製糖と、糖蜜とショ糖を分離せずに作る含蜜糖に分けることができます。私たちが一般的に砂糖と呼んでいる上白糖は精製糖で、しっとりとして溶けやすくできています。三温糖も上白糖とほぼ同じですが、最後に出た糖蜜を何度も加熱してカラメル化させ、またはカラメル色素を添加することで茶色をしています。
一般的にざらめと呼んでいる茶色く粒が大きい物は中ざら糖という物で、グラニュー糖と共にざらめ糖に分類され、こちらも精製糖です。グラニュー糖は粒が細かくさらさらしていて、溶けやすいのが特徴です。上白糖のショ糖の割合が97・8%に対して、この二つのざらめ糖は、99・9%とショ糖純度が高くなっています。一方、黒砂糖は糖蜜を分離せずに作る含蜜糖で、ショ糖の割合は80%、糖蜜が含まれるため独特の香りやこくがあります。メープルシュガーもカエデから作られる含蜜糖です。また、キビ砂糖、テンサイ糖など原料を特定してその特徴を生かして作られた砂糖も見掛けられます。テンサイ糖はオリゴ糖を含むのが特徴です。
煮物には色味や香りのある黒糖を、お豆を煮るときはざらめで甘味を強調、クッキーを作るときはメープルシュガーを使うなど、砂糖の使い分けを楽しんでいます。
岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。
公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/
JA広報通信3月号より