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ご飯をしっかり! アスリート食【JAコラム】

2019年11月30日コラム

管理栄養士・フードスタイリスト●大槻万須美

 

スポーツに取り組む人にとって食事はトレーニングと同様に重要であると知られています。それは、プロのアスリートのみならず、日常的にスポーツを楽しむ全ての人にもいえることです。

さまざまな競技がありますが、共通して注目したいのは、「競技中に疲労しにくい体づくり」でしょう。通常の練習時や試合時において、疲労回復の遅れはパフォーマンスの低下につながります。

競技前はグルコースの貯蔵型であるグリコーゲンを筋肉中により多くためておくこと、競技中は「筋グリコーゲン」を減らさないことと回復させることが、疲労しにくい体づくりにとって重要であるといえます。

そのためには、エネルギー源となる糖質や脂質、筋肉源となるタンパク質や代謝に必要なビタミン・ミネラルなどを日常的にバランス良く取ること。主食・主菜・副菜と、時には汁物や果物などが組み合わされた献立である、和食が非常に適しています。年齢や性別、運動量などによっても違いはありますが、アスリートの食事では糖質由来の摂取エネルギーは全体のエネルギーの55~60%に設定します。ご飯でいうとお茶わん1~3杯ほどは毎食食べる計算になります。

安定したエネルギー供給を得るためには、朝食を必ず取り、しっかりと代謝を上げることも大切です。そして、グリコーゲンの貯蔵量増加のためにも、夜遅くの摂食は避けるようにしましょう。

運動のために利用されるエネルギーは、主に糖質と脂質から作られますが、脂質を代謝してエネルギーを作り出すのは糖質に比べて時間がかかるため、運動中は糖質由来のエネルギー補給が基本です。運動時間が長くなる場合には、運動中や運動後の速やかな栄養補給が必要となります。長時間に及ぶ運動の合間や運動後は、ゼリー飲料だけでなく梅干しおにぎりが、必要な栄養素を簡単に補給できてお薦めです。

 

大槻 万須美(おおつき ますみ) 楽しく食べて健康に。食の大切さを正しく伝えるため、ママと乳幼児のための料理教室やアスリートの食事指導、特定保健指導など幅広く活動。

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