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世界のお米について 【JAコラム】

2020年09月26日コラム

管理栄養士・フードスタイリスト●大槻万須美

米は、トウモロコシ・小麦と並び「世界三大穀物」の一つに数えられ、世界各地で栽培されています。アジアを中心に欧州や米国など多くの地域で生産され、世界の米の約半分が中国とインドで収穫されています。

栽培の仕方は地域の気候や地形などによって多種多様。山間部では棚田や焼き畑が見られます。雨水だけに頼った稲作や、山脈からの豊富な雪解け水を利用した栽培方法などもあります。米国では広大な土地に飛行機で種まきや肥料散布をし、大型コンバインで収穫するなど機械を活用するのが特徴的です。乾燥や治水などの水環境の厳しい地域では、陸稲を栽培している土地もあります。

世界では10万種以上の稲が栽培されているといわれ、大きくは3種類に分類されます。日本でなじみ深いのはジャポニカ米ですが、世界で作られている米の約8割はインディカ米です。

ジャポニカ米:日本、中国の一部、朝鮮半島、オーストラリアなどで栽培。粒が短く小さめ。炊くと粘りとつやが出てかむと甘味を感じます。

インディカ米:東南アジアやインド、米国などに多く見られます。粒が細長く、加熱すると香りが出て粘りが少ないのが特徴です。

ジャバニカ米:イタリア、スペイン、ジャワ島や中南米などで栽培されています。粒が大きくあっさりとしていて粘りは少なめです。 

米の炊き方もさまざまで、日本で一般的な「炊き干し法」は、ジャポニカ米で多く使われる炊飯法です。一方、インディカ米は、米をたっぷりの湯で煮てから湯切りし水分を飛ばす「湯取り法」で炊き上げられています。その他、イタリアのリゾットやスペインのパエリアなど生米を油で炒めてから炊き上げる「炒め煮」する方法や、ちまきやおこわなど葉や布に包んだり筒に入れたりして蒸す方法などがあり、それぞれのお米の特徴に合った炊飯法で食べられています。

大槻 万須美(おおつき ますみ)  楽しく食べて健康に。食の大切さを正しく伝えるため、ママと乳幼児のための料理教室やアスリートの食事指導、特定保健指導など幅広く活動。

JA広報通信8月号より

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