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子どもと考える食品ロス【JAコラム】

2022年02月23日コラム

食育インストラクター●岡村麻純

日本は、とても食の豊かな国です。そして残念ながら食品ロスの多い国でもあります。そこで食品ロスを削減していこうと2019年に食品ロス削減推進法が施行されました。この食品ロス、農林水産省の推計によると、2018年の食品ロス量は600万トン。そのうちの半数弱が家庭から出ているそうです。つまり私たち一人一人が食品ロスを減らしていけば、日本の食品ロスを大きく削減できるのです。

そこで、消費期限と、おいしく食べられる期限である賞味期限の理解を深め、食べずに廃棄する食品を減らしてもらう取り組みなどが行われています。そんな話を息子にすると「そもそも、みんなが食べられる分だけを買えばいいんじゃない?」とご立派な意見。しかしながら一緒に買い物へ行くと「これ買って!」とおねだりざんまいです。

そこで「食べられる分だけのお買い物」なのかを考えてもらうために、わが家に新たなルールができました。家にあるおやつの「何が」「どのくらい」残っているのかを把握していないときは、新しいおやつを買わないというものです。買い物へ行って、おねだりされたとき、家にあるおやつは何か、子どもに言ってもらいます。するとたくさんあるときは、家のおやつに思いを寄せられて「家にあれあったから食べよう。やっぱり新しいおやつはいらない」となりますし、なければ買うことにします。この方法を取るようになってから、食べた物や量への意識も高まって、おやつを管理する力が付いてきました。

これは、大人の買い物にも当てはまります。冷蔵庫の中の物を全て把握していれば、余分に買ってしまうことを防ぐことができますし、忘れていた食品に気付くこともできます。買い物前に一度、家じゅうの食料を確認する。これだけで日本の食品ロスを大きく削減していけるかもしれません。

岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。
公式ブログ:https://ameblo.jp/masumiokamura/

JA広報通信1月号より

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